田町家ばなな / 富士見亭ばなな / 槍槍家嫌々
たまちや・ばなな / ふじみてい・ばなな / やりやりや・いやいや
持ち噺:「のめる」「動物園」「元犬」「犬の目」「蕎麦の殿様」「あたま山」「紙入れ」「壺算」「反対俥」
初舞台は慰問先の老人ホームでの「手品」。お客にタネをばらされたり、公演後、おばあちゃんのカラオケに合わせて踊りをさせられたり、厳しい初舞台となったが、持ち前の高い事故処理能力で乗り切る。
当初は賑やかし担当と思われており、法政落研のマギー司郎的存在になりかけるも「俺は落語がやりたいから落研に入ったんだ!」という本人の涙を交えた熱い希望により、落語で舞台に上がることを果たす。
本人が決めた高座名「ばなな」の由来は、「バナナの様に万人に好かれる演者になりたいから」であり、決して下ネタ的な意味合いなどではない。決して。
3年生になった現在、一貫して自分のペースを崩さず、やりたいときに落語をやっている。来いと言われれば来る。しかし、無理はしない。「Mr.行けたら行く」
田町家小糸
たまちや・こいと
持ち噺:「藪入り」「桃太郎」
この学年唯一の女性部員で、男むさい連中の中に入って雰囲気を和やかにしてくれます。「謎かけ」の才能は男たちよりも数段上で、近々TV「笑点」の黄色い人の代わりに出演するらしい。
高座に立つとお客から「可愛いー」と声が掛かることもしばしば。フィギュアスケートの羽生結弦に似ているとの噂があるが、本人は否定している。
好きな食べ物は「納豆」
好きな落語は「たち切れ線香」
好きな観光地は「富岡製糸工場」
好きな百貨店は「イトーヨーカドー」
好きな飲料メーカーは「伊藤園」
好きな音楽は中島みゆきの「糸」
田町家雑派 / 酒乱苦雑派
たまちや・ざっぱ / しゅらんく・ざっぱ
持ち噺:「粗忽長屋」「よかちょろ」「商売根問」「親子酒」「加賀の千代」「三方一両損」「転失気」「疝気の虫」「喧嘩長屋」「六尺棒」「らくだ」「恋根問」「猫の災難」「芝浜」「権兵衛狸」「野ざらし」「つるつる」「宿屋の富」「黄金の大黒」
こ奴は家元の落語を真似ている。
”談志の源平を聞いて旋律が走った”だとサ。ホントカネ……。
法政の落研からオレんとこに電話が掛かった。曰ク「雑派の部員紹介を書いてくれ」。天下の家元にそんな事を頼むくらいだから、余程いい芸をする奴なのかと思って雑派の落語を見てみたが……何だいアリャ。云っておくが家元、他人の芸は五分見ただけで分かる。この前も鈴本入って二秒で出てきた。こ奴の落語は、オレが今までやってきた芸の内容を薄め、大衆に受け入れられるように演っているようなものだ。ただもしかすると、こ奴はいつかはオレそっくりに演るかもシレナイ。そんな感じがするヨ、うん……。
落語立川流に心酔し、ちょくちょく立川流の落語会に客として行っているらしい。立川流の落語に流れる精神”江戸の風”を学び、センスを磨いてほしい。
イヨォッ雑派……、よかちょぉーろぉ、パァッパッ……ナンダカヨクワカンナイ。
3年生になった現在、法政落研の外務大臣としての職務を全う中。有り余る対話力で関東学生落語界隈で名前を今日も売りさばく。
田町家志ん次 / 富士見亭志ん次
たまちや・しんじ / ふじみてい・しんじ
持ち噺:「真田小僧」「午後の保険室」「禁酒番屋」「平林」
雑派が「談志派」だとすると、志ん次は「古今亭派」の芸風。古今亭の中でも、志ん朝師匠の落語を愛しており、芸名も「強次」にしようと考えていたほど。いかにも前座の落語家然としたその風貌は落語によく似合い、野球で鍛えられたのびやかな声は強い武器となっている。
高校時代、雑派と野球で対戦していた過去があるらしく、大学で「志ん次VS雑派」の落語対決が催されることを先輩たちは望んでいる。
ただ最近は柳家喬太郎師の落語に浮気心がつき、古典落語よりも喬太郎落語に熱を上げている。
口癖は「落研ほんっと楽しい!」。あるときは、楽しみが爆発しすぎて着物を着て登校してきたことも。雑派とともに「落研多摩キャンパス支部」を作ろうと画策中。現在、カナダへ留学中。カナディアンコメディーを学んでいる。カナダ人。
田町家鯵缶 / 田町家萬藤(二代目) / 富士見亭萬藤
たまちや・あじかん / たまちや・まんとう(にだいめ) / ふじみてい・まんとう
持ち噺:「時うどん」「厩火事」「かんしゃく」「猫の皿」「藪入り」「小言幸兵衛」「天災」「天狗裁き」「Dreamin'dad(新作)」「クソ長屋(新作)」「おい、親父(新作)」「水屋の富」「名言教室(新作)」
2代目田町家萬藤。初代萬藤(1991年~)から2015年に襲名。
(主な病歴)
・2歳の時、喘息で入院
・4歳の時、祖父母に右利きに矯正させられチック症になる
・11歳の時、右手親指第一中手骨基部骨折
・17歳の時、肺炎にかかる(初)
・20歳の時、肺炎にかかる(3年ぶり2度目)
(主な持病)
小児喘息、スギ花粉、アレルギー性鼻炎、そばアレルギー、犬アレルギー、猫アレルギー
いずれ死ぬ男
田町家高嶺 / 富士見亭さん椒
たまちや・たかみね / ふじみてい・さんしょう
持ち噺:「水やの富」「廿四孝」「時そば」「勘定板」「死神」「千両みかん」
とにかく登る。煙突、大木、電柱……。目の前に高いものがあれば何でも登りたがる。最近ではボアソナードタワーの登頂にも成功した。
最近は部室に入り浸っており、彼に会いたいと思ったら部室に行けばまず間違いないだろう。
入学したての頃はフル単を目指していたが、今では楽単探しに必死の「典型的な法政生」に成り果てた。
酒が入るとその場で寝始めるので、ほんと罪つくりな人間であるといえよう。
現在シベリア出兵中
田町家えのき
たまちや・えのき
持ち噺:「死神」「あくび指南」「トンカツ(初代柳家権太楼・作)」
落語を憶える際、台本を書いて覚えるタイプと耳で聞いて覚えるタイプの二通りが存在するが、彼はそのどちらにも属さない。彼は、雑記帳と言うにふさわしい何の雑作のないメモ帳に落語の一場面のイラストを描き、それを頭の中に入れて覚えているのだ。
また、ダウンタウン松本を敬愛する彼から生み出される独自のギャグは、従来通りのギャグとは異質のもので、それらのセンスが「えのき落語」を作り上げている。
本道から外れた覚え方、異端の芸はこの先どう進化を遂げるのか。開花か、あるいは破滅か発狂か。
なお、彼のせいで他の一年生の高座名が「えりんぎ」「しいたけ」「しめじ」などの”きのこシリーズ”になるところだった。
(本人談:「田町家もやし」も良かったなあ)
現在、「笑いとは何か」という終わりなき旅に出ている。
田町家場李遁 / 富士見亭場李遁
たまちや・ばりとん / ふじみてい・ばりとん
持ち噺:「堀之内」「猫と金魚」「千早振る」「ああ、無情(新作)」「芝浜」
法政落研ミュージカル支部部長。ミュージカルサークルと兼部。そのあまりの熱量ゆえ、ある日「ミュージカルとは何か」というその辺の新書のタイトルみたいな問いと向き合う。何もかもを投げ出し、月曜日トライアスロン、火曜日鉄工所アルバイト、水曜日フルマラソン、木曜日アドバルーン監視員、金曜日ゴミ捨て、土曜日鉄工所アルバイト、日曜日交通量調査という想像を絶する日々を送る中、まずは古典芸能からと突然活路を見出し、落研に加入。現在に至る。
現在では、古典芸能連絡会議や和室調整会議など会議と名の付くものは全て彼が出席している。スーパーバリトン(場李遁)ボイスで今日も部員の安全な落語ライフを死守している。